りんごは夜食べてはいけない?

韓国にこんな言葉があります。
「朝のりんごは金、夜のりんごは毒」。
「朝のりんごは金」は納得ですが、「夜のりんごは毒」とは、なかなか怖いですよね。
本当にりんごを夜に食べるのは良くないのでしょうか?

韓国で毒と言われる理由

韓国でりんごを夜に食べない理由は、りんごに含まれる「ペクチン(食物繊維)」にあるそうです。
ペクチンは腸内環境を整え、便秘や下痢の解消効果があります。
さらにコレステロールや糖分の吸収を抑えてくれる効果もあり、体に良いものなのです。下痢止めに利用されたり、わざわざサプリメントで補給する人もいるくらいなのです。
しかし韓国では、それが消化機能の負担になると言われています。
また、りんごは胃酸の分泌を良くしてくれるのですが、そのことが胃痛を引き起こす場合があるのも、理由の1つになっているようです。
ただ、よくよく調べてみると、胃腸の弱い人にはお勧めしないと明言されていることが多く、りんごを朝食べてもらうために誇張して言われているのではとも推測できます。
と言うのも、りんごに含まれるペクチンは100gあたり0.4〜1.3gですから、食べ過ぎなければお腹を壊す量ではありません。
胃酸の分泌を促す効能についても、普段から胃酸が出過ぎている人は要注意という程度のようです。
つまり、胃腸の弱い人はりんごを夜に食べすぎるとよくないということなのでしょう。

他にもあった、りんごを夜にお勧めしない理由

りんごを夜に食べない方がいい理由として、りんごに含まれる「果糖」が挙げられることがあります。
果糖は血糖値が上がりにくい反面、食べてすぐ寝てしまうと中性脂肪に変わりやすいという特徴があるからです。
朝や昼にりんごを食べればエネルギーとして消費されるのですが、夜は食後の活動が少ないため、太りやすいと言われています。
しかし、りんごを夜に食べるとダイエット効果もあります。
よく聞く1食りんご置き換えダイエットも、夜りんごをお勧めしていますよね。
その理由は、りんごにはポリフェノールが豊富だからです。
りんごポリフェノールには脂肪を分解する酵素「リパーゼ」の働きを抑える力があり、脂肪の吸収を抑えてくれる効果があります。
さらに強い抗酸化作用もあり、美肌効果も期待できますよ!
もちろん果糖を摂りすぎることはよくありません。
夜に2個も3個も食べるのは、やめておきましょう。

どんなに体に良い食べ物でも、食べ過ぎは良くないのは当たり前ですよね。
誇張された噂に惑わされず、何でも適量にバランス良く食べていれば問題はありません。りんごも然りです。