突然ですが、あなたがスイカの名産地と聞いて思い浮かべるのはどこですか?
具体的な地名ではなく、「スイカの名産地」という童謡を思い浮かべる人も多いかもしれませんね。
しかし、あの歌にもスイカの名産地がどこなのかは出てきません。
さてそれではスイカの名産地は、いったいどこなのでしょう。
◆生産量の多い県は?
スイカの生産量を県別に見てみると、1位は熊本県、2位は千葉県になります。(2017年農林水産省調べ)
一般的にスイカの栽培に適した条件は
○ 昼と夜の寒暖差が大きい
○ 水はけの良い砂地や火山灰からなる土壌
○高温で乾燥している
○日照時間が長い
です。
熊本県や千葉県は環境的にもスイカの栽培に適していますが、さらにスイカが美味しくなるように秘密があるようです。
◆スイカの名産地“熊本県”の秘密
熊本県でたくさんの美味しいスイカが取れるのは、もともとの栽培環境に加えてビニールハウスを利用しているところにあります。高温で強い光を集める環境を作り出し、寒暖差もより大きくすることが出来ます。夜は真冬、昼は真夏のような環境を作り出せるのです。
さらに、熊本県では大玉スイカは1株に1個、小玉スイカは1株に2個しか収穫しません。着果数を制限することで、栄養など全てを集中させ、甘くて美味しいスイカに育てるのです。
また、熊本県の水にも、スイカが美味しく育つ理由があります。熊本県の上水道は、ミネラル豊富な地下水で100%まかなわれています。そんな水でスイカも育てられますから、元気いっぱいのスイカになるのです。
◆スイカの名産地“千葉県”の秘密
千葉県のスイカ栽培の秘密は、火山灰土壌「関東ローム層」にあります。中でも内陸地にある富里市は寒暖差が大きいので、スイカ栽培に適してきます。その証拠に栽培を始めてから3年後には、皇室に献上するほどになりました。これを機に千葉県のスイカは全国に広まり、現在に至っています。その影には「富里村西瓜栽培組合」の活躍がありました。
「スイカロードレース」といって、参加者はスイカ食べ放題のマラソンや「スイカまつり」など、千葉県では今でもスイカの人気を広めています。
スイカの名産地は熊本県や千葉県ということがわかりましたね。他にも山梨県や鳥取県、北海道でもスイカは栽培されています。各地でブランドスイカも栽培されていますので、甘い品種や変わり種を見つけてみるのも面白いかもしれません。
また、各地のスイカを食べ比べて、あなたのお気に入りスイカの名産地を見つけてみるのもよいですね!