みかんの小袋って何のこと?

みかんの小袋って聞いたことありますか?みかんの外皮をむいたら出てくる、小さな実の詰まった内皮(薄皮)のことです。
正式な名前を「瓤嚢(じょうのう)」と言います。今回はその瓤嚢についてお話したいと思います。

○ 瓤嚢は食べる?食べない?

あなたは瓤嚢を食べますか?瓤嚢は薄いものもあれば、少し分厚くて食べにくいものもありますよね。
ちょっとでも瓤嚢がついているのがイヤで、薄くても食べない人もいると思います。でも実は瓤嚢にはたくさんの栄養素が含まれているんです。
瓤嚢に含まれている栄養素は、「ペクチン」「ヘスペリジン」などです。
ペクチンは食物繊維の仲間で、腸内環境を整える働きがあります。また、糖分の吸収を抑え血糖値の上昇を穏やかにする働きや、コレステロールの上昇を抑える働きも期待出来ます。さらに、スキンケアに役立つ「ケイ素」を含んでいる為、肌も丈夫にしてくれます。
ヘスペリジンはポリフェノールの一種で、血流を改善する作用が認められています。さらには、冷え性の予防、中性脂肪の低下、ストレスの軽減、免疫力アップなどの効果があると言われています。
こんなに素晴らしい効能のある瓤嚢は、食べないと損だと思いませんか?

○ 瓤嚢が苦手な人にお勧めのみかん

いくら瓤嚢が体に良いからといって、やっぱり苦手だと思う人に、瓤嚢が薄くてお勧めのみかんをご紹介します。
「温州みかん」の中では「極早生」や「早生」の方が、瓤嚢が薄いとされています。また、ハウスみかんにも瓤嚢が薄いものが多いでしょう。
ブランドで言うと、「せとか」や「紅まどんな(媛まどんな)」「甘平」などの新品種は、瓤嚢がとても薄いです。「このみかん、袋あった?」なんて声も聞こえてくるほど、極薄のものもありますよ。

○瓤嚢が厚かった時は

いざみかんを食べようとしたら瓤嚢が厚い!厚いからむきたいけど、むくのも面倒!なんて人には、瓤嚢を取り除く簡単な方法があります。それは、重曹で溶かしてしまう方法です。重曹を溶かしたお湯の中で2分ほど湯がけば簡単に取れるので、ぜひお試しください。

みかんの小袋である瓤嚢には、栄養がたくさんあることがお分かりいただけたと思います。ですから出来れば瓤嚢も食べてもらいたい!
でも美味しく食べることが1番大事だと思いますので、瓤嚢が苦手な人は、ぜひご紹介した瓤嚢が薄いみかんや、瓤嚢を溶かして食べる方法を試してもらいたいなと思います。