「清見タンゴール」という柑橘を知っていますか?
「清見オレンジ」の方が、馴染みがあるかもしれませんね。
「清見タンゴール」はみかんとオレンジの美味しいどこ取りをした、とても優秀な柑橘なんです。
清見タンゴールとは
清見タンゴールは、国産初のタンゴール品種です。
「タンゴール」とはミカン類とオレンジの交配種の総称です。
「清見」の名は生まれ故郷である「果樹試験場興津支場」の近くにある、「清見潟」からもらっています。
清見タンゴールは「宮川早生(みやがわわせ)」に「トロビタ」オレンジを交配して誕生しました。
1949年に交配が始まり、そこから30年後の1979年に命名登録され、その後約40年の長きにわたって愛され続けている柑橘なのです。
清見タンゴールはその美味しさから、たくさんの新品種の親となっています。
例えば「はるみ」や「デコポン」は清見タンゴールとポンカンの交配種です。
それから、柑橘の大トロと言われる「せとか」は、清見タンゴールに「アンコール」を掛け合わせ、更に「マーコット」を交配しています。
「はれひめ」も清見タンゴールと「オセオラオレンジ」を交配したものに、さらに宮川早生を交配しています。
それ以外にも、「西之香」「朱見」「あまか」「陽香」「天草」「津之香」など、清見タンゴールを親とする品種はたくさんあります。
美味しさの秘密は?
清見タンゴールの特徴は、温州みかん独特のサッパリした甘さとフレッシュな酸味に、オレンジ特有の良い香りがプラスされているところです。
清見タンゴールはその甘さを増すために、樹上で越冬させます。
そのためには1つずつ袋がけをする必要があり、大変手間のかかる作業です。
しかし、樹上にて完熟させるからこそ、あの美味しさが味わえるのです。
温州みかんより少し大きめの果実にぎっしりと果肉がつまり、もちろん果汁もたっぷりです。
皮は手で剥くこともできますが、ナイフでスマイルカットして食べるのがお勧めですよ。
出回り時期は2月〜5月頃ですが、3月〜4月がピークと言われています。
購入する時の目安として、持った時にずっしりと重みを感じるものが、果汁が多く美味しい清見タンゴールです。
柔らかくてとろける果肉とたっぷりの果汁は、さすが長年愛されている清見タンゴールと、納得の美味しさです。
スマイルカットでかぶりつけば、香りも味も、あなたを幸せにしてくれること間違いなしですよ!