みかんの粒と聞いて、何を想像しますか?外皮をむくと出てくる、じょうのう(内皮)に包まれた部分ですか?それともさらにその中の小さな果肉ですか?普段何気なく食べているみかんも、ちょっとした豆知識を知ることで、より楽しめると思います。
みかんの粒って何?
みかんの外皮をむくと出てくるのは、「房」と言います。この房の中にある小さな果汁の入ったものが、「粒」です。こんな小さな粒の中に、果汁が入っているなんて、なんだか不思議ですよね。ちなみにこの粒のことを、正式には「砂じょう(さじょう)」または、「砂のう(さのう)」と呼びます。
みかんの房の数は、むかなくてもわかる?
みかんの房の数は、皮をむかなくてもわかるって聞いたことがありませんか?皮をむかずにどこを見るかと言うと、ヘタの部分です。ヘタを取ると丸い凹みができますよね。その中には、小さな放射線状の線があります。その線の数と房の数が同じだと言われているのです。実はこの線は「維管束」と言って、水分や養分を運ぶ管なのです。この管は1つの房に1本ずつ繋がっているため、線の数と房の数が同じになるわけです。
ちなみに、ヘタが簡単に取れてしまうみかんは、鮮度が落ちている証拠です。だからと言って買う前にヘタを取って確認してみようとは、しないでくださいね。
みかんの房の数は決まっている?
みかんの房の数はむかなくてもわかりますが、実はそもそもみかんの房はだいたい10前後と決まっています。それは、みかんの心皮の数が10だからなのです。心皮とは、雌しべを形成する葉のことで、簡単に言うと果実の素です。果実の素の数が決まっているので、育ち方によって多少バラツキがあるものの、房の数はだいたい一定になるわけです。
また、房の数が多いみかんは甘い、とも言われています。今のみかんは品種改良で種はほとんどなくなりましたが、本来は房の中に種がありました。房が多いと言うことは種が多い、つまり優秀な実で甘いと言うことなのです。房の数が増えると、みかんの形は低く扁平になりますので、購入する時は参考にしてくださいね。(品種によって、全てが丸みを帯びているみかんもあります。)
何気なく食べているみかんですが、こうやって違う目線で見ながら食べるのも、面白いですよね。次にみかんを食べる時は、ぜひヘタを取って確認してから、食べてみてくださいね。もちろん房の数を数えるのもお忘れなく!
みかんのちょっとした豆知識でした!